塾長ブログ vol15
今日は、最近、私が「感心したこと」のお話から始めます。
今年受験指導している難関中学志望のお子さんがいるのですが、
解説を聞いて「メモをとる力」がずば抜けているのです!
20年近くアルぺで国語の読解を教えていますが、ダントツかもしれません。
6年生の段階では、群を抜いていることは確実です!
実際にはどんな「メモ力」なのかというと、私の読解問題の文章解説を、話すスピードと同じ速度で、同時通訳のプロのように、白紙に書き起こすのです。
教師が黒板で解説するように図示します。
そして、ただ言葉を拾うのではない。
自分なりの同義語に置き換えながら、自分のためにわかりやすくメモするのです。
聞いている内容を、話す人と同じ速度で別の言葉に変換してアウトプットする。
かなりレベルが高いことですよね。
勉強を積み重ねることで語彙も増えていきますし、
物語文を攻略するための感情分析のストックも積み重なりますから、
回を重ねるごとに上達していきます。
受験勉強の緊張感の中で授業は進めますが、同時に、毎回毎回、感心します。
きっと、このお子さんは、日常的にこのような習慣があるのでしょう。
①相手の話を(情報を)キャッチする力(聞く力)がある。
②自分の頭で情報をスピード処理できる。
③自分の言葉で変換して吸収する
④わかりやすくアウトプットできる。
受験勉強をしながら、一生の財産となる力を磨いているのです。
彼は、最難関の志望校にも合格をいただけるでしょうし、中高生になって、さらに学力を伸ばすことでしょう。
斉藤孝先生の「思考を鍛えるメモ力」にも、こんなことが書かれています。
「人と話をする時や考える時、必ずメモをとる。
話を要約する力がつき、思いついたことも忘れない。
メモを基に、文章を書いたり、人に話をしたり、企画をたてたりするのだ。
手書きでもスマホでもメモの習慣をつければ、仕事の効率が上がるだけでなく、人生も大きく変わる。」
大人も(私も)肝に銘じなくてはなりませんね。
実際、私自身も多くのお子さんをお預かりする中で、初対面のお子さんであっても「会話の仕方」や「授業でのメモの取り方」をみて、おおよその学力がわかります。
大事な話をしても「しっかり話を聞いているのかな?」とこちらが感じてしまうお子さんもいれば、
集中力のスイッチをグッと入れて「メモ」に書き起こしながら聞いているのとでは、雲泥の差があります。
もちろん、話を聞くときはきちんと聞くことだけに集中し、区切りの瞬間に「書き起こす」ことも大事です。
ですが、説明されたことを「書き起こせない」子もたくさんいます。
同じ授業を受けても、成果の違いは歴然としています。
メモすることは、「国語力・言葉の力」も飛躍的に向上させます。
話す言葉、つまりアウトプットは、基本的にインプットの賜物。
メモをしないと通り過ぎてしまうだけの言葉を、とにかく一度文字におこす。
こうしてインプットする言葉の数が多ければ多いほど、語彙や表現力は豊かになります。
仕事の仲間も、優秀なスタッフほど「メモが的確で速い」です。
お子様たちが「メモ」するタイミングは、授業中だけではありません。
日常生活の中に、メモが必要な場面は数多くありますよね。
保護者がメモの分まで代筆してしまっては、元も子もありません。
「メモをする力」を磨きましょう!
毎回のお話になりますが、「受験勉強」だけが勉強ではありません。
毎日の暮らしの中は「学び」であふれています。
将来に通じる国語力を!
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