塾長ブログ

季節を感じることは、学びの入り口

    10月になりました。
    旧暦では、神様が天上での集会のために地上を留守にするといわれていた「神無月」です。
    現在使われている新暦は、太陽が基準なのに対し、旧暦は、月の満ち欠けが基準だったので、現在とは季節のずれがあります。
    お子さんたちと俳句の季語を勉強していると、春夏秋冬の季節の区切りが現在と異なるので、「テストで間違えてしまった!」ということもあります。
    昨日の6年生の授業では、小説の中にも出てくる「季節感」に敏感になろう、という話をしました。
    空模様や植物や昆虫が登場することで、それが季節感を表し、時の経過を表します。
    読解の面でも大事な要素です。
    「蝉の声」といえば夏。
    「コオロギの声がする」といえば秋。
    それでは、
    「学校の帰り道、あけびが実っていました」はいつ?
    というと6年生は意外にわかりません。
    秋の果物といって、70%が最初にイメージするのは「柿」だそうですが、
    「あけび」や「いちじく」も秋の果物です。
    また、
    「きんもくせいの香りがする道を、お母さんと笑顔で歩いた」が
    豊かにイメージできて、
    「秋になるといい匂いがするよね」
    と答えるお子さんもいれば、
    「キンモクセイってどんな木だ?」
    と眉をひそめるお子さんもいます。
    こういったものも、読解には必要な背景知識で、点数の差になって現れます。
    理科の勉強として覚えるのではなくて、教養としても
    身に着けていきたいことの一つですね。
    最近は、促成栽培もあり、野菜にも季節感を感じにくくなりました。
    それでも、授業では「お夕飯で出る野菜の変化」や「焼き魚は何を食べたか?」
    という話を楽しんでするようにしています。
    すると、「サンマの値段が1200円って驚くよね!」と、話題は時事問題に広がっていきます。
    では、サンマの値段がこんなにも高いのか……。
    ものの値段はどのように決まっていくのか……。
    話は尽きませんが、日々の生活の中に、知識を深める要素が詰まっています。
    今日も、素敵な学びを!

    10月1日
    アルぺ記述読解教室 たかぎ

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