『記述力』だけでなく、『読解力』も上がる授業。

 「子供の作文を見て、慌てて電話しました。」

 先日、小学5年生のお母さんから、次のようなお電話をいただきました。
「自分の子供の作文を見て愕然としました。まず、誤字・脱字が多いこと、漢字が書けないことにショックを受けました。また、作文の内容も稚拙で、いくら子供でも、もう少し書くことがあるのでは?と思ってしまいました。さらに困ったことに、この短い作文を書くのに、かなりの時間がかかっています。
都立中高一貫校を含め、中学受験を考えており、塾にも通わせていますが、考え直した方がよいでしょうか?」
最近、このような作文や記述に関するご相談が、とても増えています。
都立中高一貫校を含め、中学受験において、記述が重要視されるようになったことはもちろん、高校・大学入試の時にも、記述力が必要になってきたこともあり作文・記述力に強い関心が寄せられています。
しかし、その一方で、「子供にどうやって作文を指導していいか分からない」「どこの塾に行けば、作文の書き方を教えてもらえるのだろうか」と頭を悩ませる保護者の方もたくさんいらっしゃいます。
「アルペ記述読解教室」は、このような悩みを解決するために誕生しました。

計算も漢字も大事です。ただ、今は、
作文を鍛えることが効果的です。なぜなら…      
作文が書けない理由の中で最も多いのは、作文を書くという経験が少ないことです。今までは、保護者の方も、計算や漢字のトレーニングは積極的でも、作文や記述のトレーニングにはあまり前向きではありませんでした。確かに、これまでは、これで良かったのかもしれません。
しかし、ご存知の通り、作文・記述力が合格を大きく左右するようになった今、作文のトレーニングを後回しにすることは、かなり大きなリスクを背負うことになりかねません。
というのも、漢字のミスや言葉遣いの間違いを直すには、何ヶ月もの時間がかかるのです。例えば、6年生になってから取り組んだとしても、それまでについた悪い癖が邪魔をして、受験に間に合わないこともあります。
初めから作文が書ける子でさえも「書けている」だけで、必ずしも、合格できる内容になっているとはいえないことが多いのです。
受験で通用する作文・記述を書くには、まずは「書ける」状態になるまで訓練し、さらにそこから「合格する内容」になるように、質を高めるトレーニングをしなければなりません。作文・記述力は、一朝一夕で身につくものではありません。だからこそ、早いうちから作文・記述力を身につけておけば、かなり有利になるのです。
それだけではありません。作文を鍛えると、語彙が豊富になり、漢字も書けるようになります。そして何より、読解力が上がるのです。もしかして、国語の総合力を上げるには、作文(記述)が一番効果的なのかもしれません。

作文は、ただ書かせるだけでは効果はありません。 
よく誤解されているのですが、「作文の書き方」というのは、「段落の書き出し1マスを空ける」「です・ます調、である調」に気をつけるなどの形式的なことを指しているのではありません。(もちろん、一部ではありますが)
そういうことは、作文が苦手な子も知っているのです。では、なぜ書けないのでしょうか。それは、「書くこと」がないからなんです。正確に言うと、「どんなことを書けばいいかが分からない」のです。
この状態で、「何でもいいから書きなさい」と言わても、作文用紙に字を書く作業より、その前の段階の「何を書くのか」を決めることに時間がかかり過ぎてしまうのです。
作文は「何を書くのか、自分はどう考えるのか」という段階と、「それをどう表現するのか」という段階に分かれています。
この二つがそろった時、初めて生きた作文が書けるようになるのです。では、それぞれを鍛えるには、どうすればいいのでしょうか?

アルペの授業では、いきなり作文を書きません。
作文を書く前にすべきことがあるんです。

「作文のテーマを決める」ことに時間がかかってしまうのは、自分の考えを持てない・整理できないことが原因です。
この力をつけるには、日常の身の回りのこと、ニュースや新聞に載っていること、小説や物語に興味・関心を持ち、様々な意見を知り、考えることで伸ばすことができます。
ただ、こういうトレーニングは簡単ではありません。ですが、「アルペ記述読解教室」では、このような力をつけられるように、この課題に真正面から取り組みました。
授業では、いきなり作文を書かせることはしません。まずは、小説や物語などを読み、「読解力」を鍛えます。
文章を正しく読んでいくことで、作文にも必要な論理力を身につけ、主人公の感情を理解することで、情緒・情感を育みます。
また、上手な表現は、時間を割いて説明します。というのも、表現力が乏しいのは、単に表現を知らないだけ、といケースが多いのです。「学ぶ」は「真似ぶ(真似る)」から派生したといわれていますが、それは作文でも同じなのです。
単に「暗記しただけ」の知識よりも、文章を読み、味わうことで身につける表現の方が、上手に使いこなすことができます。こういう土台づくりをとても大切にしています。

取り組みにくい時事問題にも力を入れています。

 作文は毎週、1つのテーマに取り組みます。特に最近は時
事問題やニュースに力を入れています。
やはり、いきなり書くことはせずに、そのニュースの内容や背景を説明します。説明を始めると、そのテーマを理解する上で欠かせないキーワードについてたくさんの質問が出てきます。それが分かると「そういうことだったんだ!」と生徒達はうれしそうな顔をします。

このように出来事について深く学んだり、言葉の意味をじっくりと味わうことで、書くことが苦手だった生徒達が、楽しそうに作文を書くようになりました。
他人に自分の文章を見られることを嫌がっていた生徒が、競争するように添削ノート(清書前の原稿)を持ってきてくれるようになったことはとてもうれしいことです。

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